- 公開:1963/07/04
- 監督:ジョン・スタージェス
- 出演者:スティーブ・マックイーン, ジェームズ・ガーナー, リチャード・アッテンボロー
- 製作国:アメリカ合衆国
- 上映時間:2時間52分
大脱走という映画をご存知でしょうか?1963年のジョン・スタージェス監督の作品で古い映画にはなりますが、この『大脱走』というタイトルにピンと来ない人でも『大脱走マーチ』という曲なら聞いた事があるのではないでしょうか?
この映画のテーマ曲、エルマー・バーンスタインの「大脱走マーチ」は胡麻麦茶のCMで流れていたり、バラエティのBGMとして使われていたり、運動会の入場曲として使われていたりします。
実は僕も昔はこの曲をるんるん気分で口笛を吹いていたのだけれど、その当時はこの映画の存在を知らなくて、映画の内容も知りませんでした。
そして今回『大脱走』を観てみたのですが、3時間ぶっ通しハラハラの連続!ドイツ軍の捕虜収容所から逃げろ!逃げろ!逃げろ!です。
あまりにもハラハラしすぎて息をするの忘れて死にそうになりました。
そう。この映画はひたすら逃げる映画なのです。しかし、逃げる姿がかっこいいのです。こんなにもかっこいい逃げる映画なんて今まで観たことがありません。
ということで映画『大脱走』のレビューをしていきたいと思います。
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映画『大脱走』 – あらすじ
公開日:1963年07月04日
ジャンル:冒険映画, ヒューマンドラマ映画, 歴史映画
監督:ジョン・スタージェス
出演:スティーブ・マックイーン, ジェームズ・ガーナー, リチャード・アッテンボロー
この映画は実際の史実に基づいた映画です。若干の脚色は加えられていますが、実際にあった事を映画にしたと一番最初のテロップで流れます。
時は第二次大戦中。場所はドイツ。ドイツ軍が管理している軍人捕虜収容所にイギリス連合軍の捕虜が送還されてきた。
ドイツ軍の捕虜と言うと、僕の勝手なイメージではユダヤ人虐殺のイメージが強すぎて、収容所に送られた時点で命を落とすことだなんて思っていたのだが、実際はジュネーブ条約に乗っ取り、ドイツ軍は捕虜としてイギリス軍人を丁重に扱わなければならない。
勝手に射殺したりは出来ない。つまり、イギリス軍人は捕虜と言いつつ、静かに暮らしていれば命の保証はされていると言ってもよい。そして捕虜収容所の所長はそれを望んでいた。
一方、イギリス軍人は捕虜になった後でも軍人として、軍に役立つことをしなければならない。軍に役に立つこと。それはドイツ軍の統制を乱すこと。つまりそれが今回の映画のタイトルになっている収容所からの「大脱走」である。
イギリス軍の軍人である主人公と数名は収容されるや否や、あいさつ代わりに脱走を試みる。しかし、ドイツ軍人に慣れた手つきでそれをあしらわれ、独房にいれられてしまう。「脱走」はそういう日常茶飯事の出来事になっていた。
独房に入れられた主人公は野球のグローブをはめ、壁あてをしながらめげずに新しい脱走計画を考えながら過ごす。
主人公が独房に閉じ込められている間、収容所に「ビッグX」と呼ばれる集団脱走の計画を立てる天才イギリス軍人がやってきた。彼はちまちまと脱走をせずに計画を綿密に組み、250人を逃がす大脱走を計画する。
3つのトンネルを並行して堀り、森から逃げ出す計画である。しかし、この計画には穴があり、森に出た後の逃走経路の情報を手に入れられていない事だった。
そこでビッグXは独房の中で一緒に捕まった仲間一人と別の計画を進めていた主人公に脱走後にもう一度戻ってきて情報を渡してくれないかと依頼する。当然、逃げた後に戻ってくるなどという何のメリットもない提案を主人公は断る。
そんな感じで逃走経路の確保が出来ていないものの、この計画は大人数で進められ、ほぼ完成寸前まで上手くいっていた。そんな時、ひとつのトンネルがドイツ軍人に見つかってしまう。主人公と一緒に計画を立てていた仲間の一人はそのことでひどく狼狽してしまい、柵から逃げ出そうとし射殺されてしまう。
この事件で主人公は決意を固め、みんなと一緒に大脱走計画を成功させる事を心に決める。そして夜にひとりで脱走し、逃走経路を確認後わざと捕まって戻ってきたのだった。
計画は準備万端。はたして大脱走は成功するのだろうか?
…と、まだまだ1時間半ぐらいのところまでしか話していませんがこんな感じのあらすじです。
70対70000。
練りに練った計画は半分成功、半分失敗で、逃げ出す途中でドイツ軍にバレてしまいます。それでも70名以上が脱走に成功し、ドイツ軍は脱走した捕虜の確保に7万人の兵を動かします。
そんな恐ろしい数のドイツ軍隊から逃げなければならないハラハラ。70数名の逃亡者は列車や自転車、ボート、飛行機、バイクと各々の逃走ルートを使って必死で逃げまくります。
その途中で捕まってしまうもの、射殺されてしまうもの。上手く逃げ延びるもの。それぞれにドラマがあって、全く飽きません。3時間映画ですが、ずっとハラハラのしっぱなしです。各個人個人にドラマがあるんです。
僕は特に目の見えなくなってしまった人とその目となって一緒に逃げた人の場面が一番好きでした。
ネタバレは検索すれば出てくるのであれですが…
何と言ってもこの映画一番の見どころと言えば、主人公がバイクにまたがり、四方八方ドイツ軍に囲まれた草原を走り回る所でしょう。これがもうかっこよすぎる。
結果、捕まってしまって収容所に戻ってきますが、独房に入れられた後も、大脱走の計画前に独房に入れられた時と同じでグローブをはめ、壁あてをしているシーンで終わります。
これはおそらく大脱走と言う大きな計画が失敗に終わった後でも、変わらずに主人公はまた次の脱走を考えているっていう不屈の精神を表しているんだろうなと僕は勝手に思いました。
いろんな登場人物が出てきて、みんなそれぞれが活躍するんで、みんなにほれ込んじゃいそうになりますが、やっぱり一番かっこいいのは主人公ですね。もうね。くっそかっこいい。
はい。そんな映画でした。
映画『大脱走』 – まとめ
僕はこの映画を観て、「ショーシャンクの空に」を思い出したんですが、あの映画も確かむちゃくちゃ長かったけれども長さが気にならないぐらい面白かった気が。
なので、「ショーシャンクの空に」みたいな映画が好みであればこの映画はおすすめです。
まぁ、ショーシャンクほど観終わった後に爽快感は残らないかもしれませんけど。ちょっと後味が悪いかもしれないですが、史実に基づいた映画ですので。
この後、ドイツ軍は戦犯としてイギリス軍の捕虜を撃った人達のほとんどが死刑になっています。
うん。
戦争怖いけども、この映画『大脱走』は面白い。
以上です。ではでは。
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大脱走 - 感想・評価
公開日:1963年07月04日
ジャンル:冒険映画, ヒューマンドラマ映画, 歴史映画
監督:ジョン・スタージェス
出演:スティーブ・マックイーン, ジェームズ・ガーナー, リチャード・アッテンボロー