『リアル・スティール』全く泣けない僕は人間的に腐っている

リアル・スティールという映画をご存じですか?ビバリーヒルズ高校白書に俳優として出ていたこともあるカナダのショーン・レヴィ監督の2011年の作品です。

有名どころで言えば『ナイト ミュージアム』の監督として認識しているショーン・レヴィ監督ですが、あの映画にも出ていたロビン・ウィリアムズつながりで、前回観た『アンドリューNDR114』でロボットものに興味を持ったので、良い機会だと『リアル・スティール』を選んでみました。

まぁ、前々から友人に勧められてはいたんですけどね。むちゃくちゃ泣けるからと。

ただ、タイトルにも書いた通り、泣けなかったわけですが映画『リアル・スティール』がどんな内容なのかレビューしていきたいと思います。

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映画『リアル・スティール』 – ストーリー

リアル・スティール
4.6

公開日:2011年10月07日
ジャンル:アクション映画, ヒューマンドラマ映画, SF映画
監督:ショーン・レヴィ
出演:ヒュー・ジャックマン, エヴァンジェリン・リリー, ダコタ・ゴヨ

ロボットボクシングに入れ込んだ元プロボクサーのダメな父親が、一度は捨てた息子と一緒に戦うことで、親子の絆を取り戻していく話。

ネタバレ注意『リアル・スティール』のあらすじまとめ

舞台は2020年。この世界では人間がボクシングを行う代わりにロボットに戦わせる「ロボットボクシング」が流行っていた。このロボットボクシングの台頭により、人間のボクシングは廃れてしまったが、プロボクサーだったチャーリー・ケントンはボクシングを辞めてからも、ロボットを買い、ロボットボクシングのプロモーターとして細々と生計を立てていた。

そんなチャーリーがロボットボクシングの試合で負けた日、昔別れた妻が死んだという訃報が届く。息子マックスの親権の問題について裁判所を訪れるとそこには元妻の姉とその夫がいた。とっさにチャーリーはその夫が金持ちだという事を察し、マックスの親権を10万ドルで譲ると持ちかける。金持ちの夫は旅行に行く3ヶ月間預かってくれるならお金を払おうと承諾した。

最初の契約の5万ドルを手に入れたチャーリーはすぐさまそのお金でロボットを買ってしまう。お金で売られた事を知った息子マックスはチャーリーを嫌ってはいたが、チャーリーがそのロボットを連れ、格闘技場へ向かおうとすると、ロボットボクシングの大ファンだからと無理やり連れて行かせた。

格闘技場での戦いは最初は優勢のチャーリーだったが、試合が終わってみると購入したてのロボットはスクラップ状態に。一瞬でマックスを売ったお金が泡となってしまった。

ロボットを失い一文無しになってしまったチャーリーはマックスを連れ、スクラップ処理場へ忍び込む。使えそうなパーツを盗んでなんとかしようというのだ。そこへ突然の雨。視界が悪く足元が緩んだスクラップ処理場。マックスは穴に落ち、泥水に流されてしまう。どこまで滑り落ちるマックスを停めたのは埋もれていたロボットの指だった。

命の恩人だと思ったマックスは一晩かけてそのロボットを掘り起しメンテナンスをする。どうやらそのロボットは一昔前のモデルのスパーリング用ロボットだった。つまりは練習用のサンドバッグ。しかし、そのロボットにはシャドー機能がついていて、マックスの動きをまねしている。

このロボットに妙な愛着がわいたマックスはアトムと名付け、色々な技を覚え込ませる。チャーリーはそんなクソロボット使えるはずないと言い続けたが、マックスの全く耳を貸さない態度に、場末の試合に出ることを許可する。

試合が始まるとぼっこぼこにやられるアトム。しかし打たれ強い。やられても何度も立ち上がる。最終的に相手のロボットを倒してしまった。

チャーリーはアトムに希望を見出す。彼はシャドー機能を使って自分のボクシングをアトムに覚え込ませる。試合前に行われるマックスとアトムのダンスも話題を呼び、色々な敵を倒し続け、徐々に名声を挙げていく。

ファイティングマネーもたんまりと転がり込み、すべてが上手く回り始めていた。そんなアトムの元にWRB、ロボットボクシングの世界大会への参戦の声が。その大会の控室で現チャンプ、ゼウスのプロモーターからアトムを買い取ると声をかけられたが、その言葉でマックスに火が付いた。WRBで勝利するとマックスは会場のマイクを奪い取り、チャンプ、ゼウスへ挑戦状を叩きつけた。

言いたい事を言えるだけいい、興奮冷めやらぬ状態で会場を後にする。しかし、その帰り道、以前チャーリーが借金を踏み倒したリッキーに出会い、チャーリーとマックスはボコボコにされてしまう。

マックスに愛情を感じ始めていたチャーリーはマックスの身の安全を考え、元妻の姉の元へ返す決意をする。約束だった残りの5万ドルも受け取らず。

その後、色々と考えたチャーリーだったが、やはりマックスを迎えに行き、ゼウスと闘う事を決意する。

ゼウスとの試合はゼウス優勢で試合が進み、何度もアトムは倒されてしまう。何度も何度も倒されるが立ち上がるアトム。しかし、立ち上がりながらも徐々に部品が壊れていき、ついにリモコンが利かなくなる。

最後の手段としてアトムのシャドー機能を利用し、チャーリーのボクシングをまねさせて闘う。今までにない動きに王者ゼウスはついていけなくなり、ゼウスは窮地に追い込まれ最後の一撃の前にゴングが鳴る。

試合結果は判定に持ち込まれ、僅差でゼウスの勝利になったが、会場の雰囲気は完全にアトム勝利のムードになり、アトムの勇姿は会場を一つにした。

チャーリーはアトムを通じて、失われたボクサーとしての栄光や息子マックスとの和解を手に入れる。

わかりやすいスポ根映画

言ってみれば、ロッキーのロボット版のような映画。ボクシングって結構映画向きな素材で、何度倒れても立ち上がる姿が見ている者の共感を誘いやすいものだと思う。

この映画もご多分に漏れず、スクラップ処理場で発見したゴミ当然のアトムが最強と呼ばれるゼウスに立ち向かう姿が感動を呼ぶのかもしれない。

…でもなぁ。

泣けるかなぁコレ。ロボットに対する愛情の描写もあんまりないし、アトムにあんまり思い入れが出来るような場面もない。チャーリーとマックスの和解もあっさりしすぎな感じするし、チャーリーと恋人の件に関しても必要なかった気がする。

要は、のめり込める要素が少なくて、一歩下がった立場からしかこの映画を観れない。アツくこみ上げてくる何かが足りないのですよ。

マックスがチャーリーのハッスルする姿を観て涙をするシーンとか多分、ここで泣くんだろうなって想像は出来るんだけれど、多分ここで泣くんだろうなとか考えちゃっている時点で、映画にのめり込めていない…。

多分、敵のゼウス側がもうちょっとヒールに徹底した役だったら面白かったのかもしれないけど、単なる金持ちと天才ぐらいにしか描かれてないから、なんでコイツ倒さないといけないの?っていう状態だった。

わかりやすいスポ根ではあるけれど、あっさりしすぎの為、イマイチです。必殺、「字幕でダメなら吹き替え!」の二度観をしてみましたがその評価は変わりませんでした。残念。

映画『リアル・スティール』 – まとめ

子役が出ているボクシングものって昔、

チャンプ
4.7

公開日:1979年04月04日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画, スポーツ映画
監督:フランコ・ゼフィレッリ
出演:ジョン・ヴォイト, フェイ・ダナウェイ, リッキー・シュローダー

『チャンプ』ってのがあってむちゃくちゃ泣いたのを思い出した。1970代の映画で古いけどあっちの方を観たほうが泣けるよな。

この間観た、『アンドリューNDR114』もそうだけど、僕はロボットものがダメなのかもしれない。

こんな感想をこの映画をおすすめしてくれた友人に伝えたら、「あれ見て泣けないなんて、人間的に腐ってるね」と言われた。

そのコメントで僕は泣きました。映画『リアル・スティール』を観て全く泣けない僕は人間的に腐っている…

ではでは。そんな感じです。


リアル・スティール - 感想・評価

リアル・スティール
4.6

公開日:2011年10月07日
ジャンル:アクション映画, ヒューマンドラマ映画, SF映画
監督:ショーン・レヴィ
出演:ヒュー・ジャックマン, エヴァンジェリン・リリー, ダコタ・ゴヨ

リアル・スティール
  • ストーリー - 55%
    55%
  • キャラクター - 50%
    50%
  • 演出 - 50%
    50%
  • 映像 - 70%
    70%
  • 音楽 - 60%
    60%
57%

映画レビューまとめ

僕には全く涙が出てこない相性の悪い映画でした。

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