マイライフ・アズ・ア・ドッグという映画をご存じでしょうか?1985年に公開されたスウェーデンの映画です。スウェーデン語の『Mitt liv som hund』がこの映画の原題で、英語だと『My Life as a Dog』です。
「ドッグ」という文字がタイトルに入っていますから、犬の映画だと思いました。ええ。単純に。
でも日本語に訳せば「犬としての私の人生」という意味で、幸の薄い少年の物語なのです。
しかもただ幸の薄いだけではありません。ちょっぴりエッチでユーモラスなのです。
ということで映画『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』のレビューをしていきたいと思います。
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映画『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』 – あらすじ
公開日:1985年12月12日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画, コメディ映画
監督:ラッセ・ハルストレム
出演:アントン・グランセリウス, トーマス・フォン・プレムセン, アンキ・リデン
ネタバレ注意『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』のあらすじまとめ
ママに話しておけばよかった。ママはこういう話が好きだ。そう語り始める主人公のイングマル。彼はいろんなものと比較して自分の人生を振り返る。
考えてみれば、僕はこれでも運がいいほうだと思う。
たとえば、宇宙を飛んだあのライカ犬。人工衛星スプートニクに乗せられ、いろんなことを調べる為に脳や心臓にワイヤーまでつけられて、どんなにイヤだったろう。食べ物がなくなるまでの5ヶ月間、地球をぐるぐると回って、そして飢え死にした。
僕はそれよりずっとマシだ。
イングマルは兄と母、そして犬のシッカンと一緒に住んでいた。母は写真家だったけど、結核になってしまいそれからはベッドで本を読んですごすことが多くなった。父は赤道近くの場所でバナナの出荷の仕事をしていて家にはいない。
イングマルは母親のことが大好きだけれど、いつもその愛情が空回りしてしまい、怒られてばっかり。料理を手伝ってはそれをこぼしてしまったり、自分が家にいては母親の病気が悪化すると思ってゴミ捨て場で暮らそうとしては、その場を火事にしてしまったり…。
お医者さんの提案により、母親の気を休める為に、夏の間だけでも兄とイングマルはそれぞれ別々の田舎町で暮らすことになった。兄はおばあちゃんの家、イングマルは叔父さんの家。母親と離れるのはイヤだと駄々をこねたが最終的にはその提案に従った。犬のシッカンは連れて行けなかった。
叔父さんの家では、おばさんとおばあさん、そして寝たきりのおじいさんがいた。寝たきりのおじいさんは時々イングマルを呼び出し、内緒で下着カタログを読ませることを楽しんでいる変わり者だった。
イングマルは徐々に土地の子供達と仲良くなり、その中でも特にガキ大将のサガと交流を深める。サガはすごく男らしい女の子だった。髪の毛をショートカットにし、男子顔負けのサッカー技術とボクシングが強かった。
しかし、そんな彼女にも悩みがあり、徐々に胸が大きくなってきてしまうこと。胸が出てくるとサッカーの選手から外されてしまう。それをイングマルに相談すると、ゴムのような生地で巻いて隠せばいいとアドバイス。サガはこのぐらいからイングマルに好意を抱くようになる。
しばらくして、イングマルは母親がいる町へ戻り様子を見た。母親の病状はさらに悪化しており、田舎町で得た話を全てする前に死んでしまう。兄と一緒に父親の弟の家に引き取られていったが、上手くやっていくことが出来ず、結局叔父さんの下へ戻った。
イングマルがいなかった間に、下着カタログを読ませていたおじいさんは亡くなり、叔父さんの住む社宅には別の家族が移り住んでいて家が狭くなっていた。その為、イングマルは夜におばあちゃんの住む別の家で就寝する。あまりの変化に家を飛び出すイングマル。
イングマルは叔父さんにシッカンのことを話し、叔父さんは家で飼ってくれるという約束をした。
この田舎でずっと生活することになったイングマルは学校に行き、学校ではサガと一緒のクラスになった。イングマルは学校の女の子にパーティに呼ばれた。そのことにひそかに嫉妬するサガ。
そのパーティー中、イングマルとサガは喧嘩をしてしまう。その喧嘩の結果、ボクシングの試合をすることになり、試合中、サガはイングマルにシッカンはすでに処分されてしまったことを話した。
それを聞き、イングマルは家に帰り、小屋に閉じこもる。叔父さんはその様子を見てシッカンが死んでしまったことを言い出せなかったことを謝った。イングマルは母親との楽しかった日々、シッカンとの楽しかった日々を思い出し、泣いた。
…ところどころ端折りましたがこんな感じのあらすじです。
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』の名言
僕は運がいい方だとそう考えることにしよう。
何かと比較すると少し距離を置いて物を見られる。
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』のおすすめポイント
よくわからないけど、面白い。
イングマルがやたらモテるのを眺める映画だと思う。
何よりも、イングマルの声を折笠愛がやっているのがよかった。
映画の内容は正直なところ、ちょっと良くわかりませんでした。解説を読んでみて、なるほどそういう話なのか、わかんないわ。っていうレベルの話です。
でも、よくわからなくても面白かったし、何よりも主人公の声を折笠愛がやっているのがいい。吹き替え、字幕両方観ましたが僕はこの映画に関しては吹き替えの方がいいかな。スウェーデン語なので何を言っているかわからなかったし。
そもそも、折笠愛は誰だ?っていう話なんですが、むかーし「ロミオの青い空」っていう名作アニメがあったんですよ。僕はそのアニメが大好きでして、そのロミオの声を折笠愛がやっていたんですよね。
彼女の声は本当に耳に優しい声で少年の声をやらせたら天下一品です。その声を聞きながら、イングマルのさまざまな不幸な境遇を自分の哲学で乗り越えていく感じがたまらなく面白かったです。
イングマルが犬になってほえるシーンとかもう。この子役も相まってかわいいです。
なんか、イングマルっていうスウェーデンのボクサーがいるみたいなんですが、その人の境遇がどうの、名前が一緒だからどうのっていう解説を読んだんですが、いまいちパッと来なかったので、僕は声優さんのほうに目を向けました。
そんな映画でした。
映画『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』 – まとめ
犬が登場する映画は過去にもいくつか観てきましたが、今回の映画はそれほど犬はピックアップされていません。
タイトルのマイライフ・アズ・ア・ドッグっていうのも、日本語で言うところの犬っコロのような人生っていう意味ではなく、スプートニクに乗せられた犬を指しているみたいで、まぁなんていうか、不幸な人生でも考え方次第でそれほど悪くないよっていう感じなんでしょうね。
まぁ、とにかくよくわからない映画でした。でも面白かったな。雰囲気系の映画です。たぶん。
それか、子供の成長を見守る映画なんでしょう。はい。
ではでは、そんな感じで『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』でした。
あ、よかったらロミオの青い空観てみてください。オープニングテーマなんて最強にいい歌ですよ。泣けます。
マイライフ・アズ・ア・ドッグ - 感想・評価
公開日:1985年12月12日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画, コメディ映画
監督:ラッセ・ハルストレム
出演:アントン・グランセリウス, トーマス・フォン・プレムセン, アンキ・リデン