フルメタル・ジャケットはスタンリー・キューブリックの作品ですが、この監督の作品を観たのはこれで3作品目。
『時計じかけのオレンジ』や『シャイニング』とは全く違った「戦争映画」である『フルメタル・ジャケット』。いろいろな所で話にあがるこの映画ですが、果たしてどうなのでしょうか?
映画『フルメタル・ジャケット』のレビューをしていきたいと思います。
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『フルメタル・ジャケット』のあらすじ
公開日:1987年06月26日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画, 戦争映画
監督:スタンリー・キューブリック
出演:マシュー・モディーン, R・リー・アーメイ, ヴィンセント・ドノフリオ
最高峰の戦争映画と言われているフルメタル・ジャケットを観ました。この映画は二部構成で海兵隊訓練所でのシーンとベトナム戦争でのシーンで分かれています。主に前半の海兵隊訓練所での所はニコ動とかで結構取り上げられていて迫力がすごいとか、空耳がすごいとかで知っていました。
このね、最初の海兵隊訓練所の部分は面白かったんです。ほほえみデブと言われる太った海兵隊訓練生が訓練についていけず、教官に強くいびられ、デブの失敗は周りのやつらの失敗と罰を与えられていた同じ訓練生達にいじめられ頭がおかしくなっていく感じが。
出来ればこのほほえみデブを主人公にして全編やって欲しかったぐらい面白かった。
ただ、このほほえみデブは卒業の日の前夜に教官をライフルで撃ち殺し、自分も頭を撃ちぬいて死んでしまいます。
そこからは、そのほほえみデブの子守り役だった人間に焦点を当てられ、報道部員としてベトナム戦争戦線で部隊と同行していく話に切り替わります。
『フルメタル・ジャケット』について
おそらく戦争というものはこんなに非情で悲惨なものなんだというリアリズムを元に撮られた映画なんでしょう。言葉も汚いし、そこに出てくる軍人たちの思考も綺麗なものではありません。戦争とはこういうもんだ。そういうメッセージが伝わってきます。
でも、それを映画の作品として観たらどうか?という点で、僕はこの後半部分があまり面白くなかったです。
なんだろうな。この監督の映画、3作品、すべてこれは素晴らしい!と素直に言えないのは相性の問題なんでしょうか。どの映画も面白くなりそうだなっていう瞬間はあるんですが、観終わった後は必ず残念だったなとなってしまう。
ストーリー性に欠けるんですよね。話がつながってこない。伏線がない。この映画で言えば二部構成にする必要がない。たとえばほほえみデブが死んだことによって、その子守り役が何か変化が起きて、それが後半につながっていくっていう感じならわかるんですが、完全にぶつ切り。
シーンひとつひとつは面白いのに、点と点が線でつながらないから映画を観終わった後に、あーぁ。ってなっちゃう。そんな感じがします。ま、もちろんこれは好みの問題なんでこの映画が駄作だとは言いませんが。
『フルメタル・ジャケット』のまとめ
とりあえず、3作品観てスタンリー・キューブリックは僕には合わないみたいなので、ちょっとお休み。自分の中で何かしらの価値観の変化が起きたら、その時もう一度スタンリー・キューブリックに挑戦してみようと思います。
はい。
そんな感じです。
ではでは。『フルメタル・ジャケット』でした。
…あ、でもやっぱりスタンリー・キューブリックの撮る映像はセンスのいいものを感じたのは確かです。
フルメタル・ジャケット - 感想・評価
公開日:1987年06月26日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画, 戦争映画
監督:スタンリー・キューブリック
出演:マシュー・モディーン, R・リー・アーメイ, ヴィンセント・ドノフリオ