『コンタクト』優しさであふれるSF物の大変美しい153分

コンタクトという映画をご存知でしょうか?『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で有名なロバート・ゼメキス監督が1997年に発表した作品です。

『バック・トゥー・ザ・フューチャー』がタイムスリップを題材にした作品に対して、こちらは異星人と遭遇という別ジャンルのSFで、リアリティが追求されているのが特徴。

実際に異星人から連絡が来たらどうなるのか。科学と宗教の問題や、政治的視点などを全部入りでごちゃまぜにしたストーリーにも関わらず、大筋を走る主人公の素晴らしさが光って観ていて飽きない153分でした。

ということで映画『コンタクト』のレビューをしていきたいと思います。

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映画『コンタクト』 – あらすじ

コンタクト
4.3

公開日:1997年07月11日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画, ミステリー映画, SF映画
監督:ロバート・ゼメキス
出演:ジョディ・フォスター, マシュー・マコノヒー, トム・スケリット

小さい頃から通信機でどこかと通信する事が趣味だった主人公が天文学の道に進み、宇宙からのコンタクトを受信するっていう映画。

SF作品なので、結論としては宇宙に行くんだけれども、テーマとしては科学が中心ではなく、科学と信仰の対立を取り扱っていたり、政治問題だったりかなり多岐にわたって繰り広げられている。

そんな中で主人公のひたむきさには恐れ入ります。先の見えない研究に愛想を尽かされ、研究資金を手に入れる為にスポンサーに訴えかける彼女の演説も実に素晴らしい。

映画『コンタクト』について

原作を読んだことないので、詳しいことはわからないけれど、どうやら原作者のカール・セーガンは宗教と科学の対立の解消に力を入れていたようで、この作品の中にも科学者の主人公と司祭のボーイフレンドのコントラストが本当に良いです。

それぞれ立場が違うので、意見の食い違いもあるのですが、どちらの意見を聞いてもなるほどな~と感心してしまえるぐらい、どちらにも偏らず、よいバランスを保っています。

なんだろ。

この映画に流れる優しさみたいなのはそこらへんから出ているんだろうか。SF作品なのに科学一辺倒じゃない所が本当に素晴らしい作品です。

まぁ、Amazonのレビューでは結構評価が高い意見が多い中、たまに酷評で色々と詰め込み過ぎっていうのがみられました。

確かにさまざまな問題や論点を詰め込みすぎちゃって滲んじゃっている感もわからないでもないけれど、こういうちょうどいいバランスの映画もたまにはあってもいいんじゃないかな。

勧善懲悪なやつばっかりじゃなく。白黒つけずに、どっちもよいよっていう感じの。宇宙からみたら私たちは何と小さく、そしてなんと大切な存在な事かと。

映画『コンタクト』まとめ

結構、強いメッセージの含んだ映画だったと思います。やっぱりロバート・ゼメキスの映画はいいな。よくわかってる。いや、原作がいいのかもしれないけど。とりあえず、彼の映画で今のところハズレはないです。

とにかく演出がうまいんだよな。

宇宙に行って帰ってきたけれど、何の証拠も残っていなくて審議会みたいなのに科学者として証拠がないなら妄想だったのでは?とボコすか叩かれた後の演出がお気に入りです。

どうだろ。バック・トゥ・ザ・フューチャーほど有名じゃないと思うけど、ぜひぜひこっちの作品も観てもらいたいと思います。

うん。

そんな感じで、『コンタクト』でした。

あ、蛇足ですが、話の中で宇宙に行くための基地が北海道に創られているんだけれど、やっぱり欧米の人から見た日本のイメージってかなり偏ってますね。

日本を示唆するために鏡餅が飾られていたのはちょっと笑いました。

ではでは。


コンタクト - 感想・評価

コンタクト
4.3

公開日:1997年07月11日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画, ミステリー映画, SF映画
監督:ロバート・ゼメキス
出演:ジョディ・フォスター, マシュー・マコノヒー, トム・スケリット

コンタクト
  • ストーリー - 80%
    80%
  • キャラクター - 85%
    85%
  • 演出 - 90%
    90%
  • 映像 - 80%
    80%
  • 音楽 - 65%
    65%
80%

映画レビューまとめ

なんとも優しい気持ちになれるSF映画。バック・トゥー・ザ・フューチャーとは違うSFの形。

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