グラン・トリノといえば、クリント・イーストウッド監督が2008年に発表した映画ですが、「グラン・トリノ」と聞いてなんだかわかりますか?
これね、車の名前なんですよ。アメリカの車メーカー、フォード社が出していたフォード・トリノという車種のうち、1972年〜1976年の5年間に生産されたものだけをグラン・トリノと呼ぶのです。
その愛車グラン・トリノを唯一の宝物として生活しているフォードの自動車組立工員を50年努めあげたおっちゃんが、あるときそのグラン・トリノを盗まれそうになるんですね。
そしてその盗もうとした少年との出会いから物語が始まるのです。
…おっと、このまま前置きが本筋になってしまいそうなので、早速映画『グラン・トリノ』のレビューをしていきたいと思います。
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映画『グラン・トリノ』 – あらすじ
公開日:2008年12月12日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド, ビー・ヴァン, クリストファー・カーリー
クリント・イーストウッド作品です。結構癖があるかと思われます。
まず、先に総評。別につまんなかったわけではないのだけれど、物足らなかったというのが本音かな。ストーリーはよくある感じです。
頑固なおじいちゃんが、ある少年(少女)と出会って、最初は邪険に扱っていたけれど、徐々に心を開いていき、最後はその少年の為に何かをしてあげる。…っていうよくありがちと言ってしまったら失礼なのかもしれないけれど、そんな感じの王道ストーリー展開。
映画『グラン・トリノ』について
しかし、何の癖があるのかって言うと、とにかくこの映画の中に出てくる主人公(クリント・イーストウッド)の頭が固くて、差別的です。
差別用語を頻繁に使います。なんとなくハラハラします。ハラハラでいいのか?
まぁ、グラン・トリノがフォード社の車種というお話は冒頭でしましたが、フォード車の組み立て工場で50年働いていたぐらいフォード(国産車)が好きなんですが、今じゃ日本の車(外国車)がブンブン走っている事にうんざりしているんですね。
そして街は東洋人ばかりのデトロイト。
それでいて、その差別的感覚を打ち崩すきっかけともなるのが、モン族というタイとかラオスとかベトナムとかに分布する部族のお隣さん。
文化から考え方から人の接し方から何から何まで違うお隣さんと関わったのがきっかけに頭の固かった主人公、元軍人のおじいちゃんの心が解け始めます。
んで、そこからは、その部族同士の争い的なものに巻き込まれちゃって、なんとなくおじいちゃんが間に入って、なんとなく悲しい結末を迎えて、でもなんとなくいい感じのラストを迎える。
うん。
なんとなく盛り上がり切らなかった感じだ。
なんだろうね。クリント・イーストウッドの作品はなんとなくいっつもどこかこれじゃない感が漂ってくるんだよな。
…今回の事で言えばおじいちゃんが最後に不良の家に乗り込むところ。乗り込んだまではいいんだけど、こういうラストじゃないよな。うーん。って感じ。
その、うーん、を引きずりつつラストがちょっとほっこりしたでしょ?的な終わり方で締めるからなおの事、うーん。って感じで終わっちゃう。
途中までは面白かったんだけどな。
うん。
飽きもせずに2時間観られた映画なのに、ラストで台無しだった。そう。そういう事にしておこう。
映画『グラン・トリノ』は特典映像まで見よう
ただ、特典映像で色々と解説みたいなのが付いていたんだけども、その解説を観るとなんとなくこの作品はこういう形でよかったんだなと思えてしまう。
なので、作品としての評価はそれほど高く持てませんでしたけど、映画の裏を楽しむ感じのなんかわかった感みたいな中二病的評価で言えば結構高く持てるのではないでしょうか。
まぁ、僕は映画って前情報とか裏情報とかなしで、その場の映像だけで勝負みたいな所が強いと思っているんであんまり好きになれなかったですけどもね。
おじいちゃんと少年の友情映画みたいなのが好きなのであれば、楽しめるかもしれません。
そんな感じです。
ではでは『グラン・トリノ』のレビューでした。
グラン・トリノ - 感想・評価
公開日:2008年12月12日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド, ビー・ヴァン, クリストファー・カーリー