エリザベスタウンという2005年のキャメロン・クロウ監督の映画を観たことがありますか?もし観たことがないのであれば、ヒロインだけでも観てほしい!
マニック・ピクシー・ドリーム・ガールというらしいです。ご存知ですか?マニック・ピクシー・ドリーム・ガール。
この世の中には無数の映画が存在し、それと同じぐらい無数のヒロインがいますが、『エリザベスタウン』に出てくるクレア・コルバーンはその中で一二を争う魅力を持ったヒロイン、マニック・ピクシー・ドリーム・ガールなのです。
え?だから、マニック・ピクシー・ドリーム・ガールってなんやねんって?
略称、MPDG。「悩める男性の前に現れ、そのエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子”」なのだそうです。英語で書くとManic Pixie Dream Girlです。
Manic(躁病的)、Pixie(小妖精)、Dream(夢)、Girl(若い女性)。躁病的小妖精夢少女。どこかのバンドの曲のタイトルみたい。
もしかしたら弱った心が魅せる幻想かもしれません。でも僕は感じました。こんな彼女いたら最強だと。うん。弱った時にいてほしいと。
映画批評家、ネイサン・ラビンが『エリザベスタウン』を観たときに発明した言葉、マニック・ピクシー・ドリーム・ガール。
そんな言葉が生まれてしまうほど、この『エリザベスタウン』のヒロインは魅力的なのです。
久しぶりに魅力的なキャラのヒロインが登場する映画を観た気がします。…ということで映画『エリザベスタウン』のレビューをしていきたいと思います。
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映画『エリザベスタウン』 – あらすじ
公開日:2005年10月14日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画, 恋愛映画
監督:キャメロン・クロウ
出演:オーランド・ブルーム, キルスティン・ダンスト, スーザン・サランドン
主人公はシューズデザインをしていたのだが、彼の失敗により10億ドルもの損害を招いてしまった。そのせいで会社をクビになり、一緒に働いていた彼女ともうまくいかず、何もかも失った彼は自殺を決意する。
まぁ、その自殺をする為に考えられた装置がまたエアロバイクに包丁を括り付けた変なマシーンで笑ってしまうんだが、いざ自殺を決行しようという時に電話がかかってくる。いったんは無視して続けようとしていたのだが、あまりにも何度もかかってくるので電話に出てみると、それは父親が死んだという家族からの知らせだった。
とりあえず、自殺をするのを辞めて父の故郷のエリザベスタウンに飛行機で向かう主人公。
その飛行機の中でお節介すぎるキャビンアテンダントに出会うのだが、これが今回のヒロイン。このヒロインがことごとく主人公の目の前に現れ、主人公の心の傷を癒していくっていうストーリー。
今回の見所は何と言ってもこのヒロインだと思う。
役を演じたキルスティン・ダンストは決して美しすぎるというほどの女優さんではないのだけれど、この映画の中では誰よりも輝いて見えました。
10億ドルもの損害を出した失敗を、ただそれだけ?と言い返し、父親の死を彼女が考えたドライブコースで消化させようとする。
彼女の話の中に出てくる「ベン」という彼氏と主人公が実際付き合っていた「エレン」という同僚がいるせいですぐにはくっつかなかったんだけれど、そもそも「ベン」という彼氏は実際に存在していたかわからない。
彼女は最初から主人公の事を狙っていたのかもしれないが、それならばかなりやり手の手法だったと思う。
こりゃ~、恋に落ちますよ。
恋があれば、10億ドルの損害だって父親の死だって乗り越えられるっしょ!っていうちょっとあざとすぎるメッセージが伝わってこないわけでもないが、確かにこんな彼女がいたらつらい時に助かる。
自分が重たすぎると思っていた失敗を、ちっぽけなものだと言ってくれ、自分の経験をフルに活用して、ドライブコースを考えてくれる。
ドライブ中も彼女のチョイスした音楽を聴きながら、すべて手に取ってわかられてしまっている主人公の心境をその時その時で慰めてくれる。
うーん。ここまで完璧に誘導されたら恋に落ちます。
つまりは、この映画は「女性が男性を落とす方法」と邦題がつけられてもおかしくないほど見事な彼女のやり方なのです。
まぁ、その他にも父親の死について母親が演説するシーンとかね、主人公が父親の遺骨を持ってドライブしている中で父親の遺骨と会話して笑ったり涙したりするシーンにもね、ちょっと感動するんだけれど、僕が印象に残っているのはやはりヒロインの見事な手法なのです。
うん。こんな彼女欲しいです。
そう思ってしまえる映画でした。悪くはない映画だと思うので、観た事なかったら観てみてください。
ヒロイン輝いてますから。
映画『エリザベスタウン』まとめ
…ちなみにこの映画を観たきっかけは僕は靴が大好きなので、主人公が靴の会社でなんちゃらとかパッケージを読んで観てみようと思ったっていう結構稀なきっかけ。
意外と良くてびっくりでした。
振り返ってみればマニック・ピクシー・ドリーム・ガールが出てくる映画が僕は大好きなのかもしれないな。
今回初めてマニック・ピクシー・ドリーム・ガールという言葉を知ったのですが、マニック・ピクシー・ドリーム・ガールが出てくる映画一覧を見てみると、結構自分が好きな映画が多かったのにもびっくりでした。
まぁ、マニック・ピクシー・ドリーム・ガールには性差別的な要素を持ってしまっているとして、議題にあがることもあるみたいですが。
ジャンル分けとしてね、そういう特徴を持ったキャラクターが出てくる映画が見たい!って思ったときの一つの指標にはなるんじゃないかなと。ひとつ勉強になりました。
ではではそんな魅力的なヒロインが出てくる『エリザベスタウン』のレビューでした。
エリザベスタウン - 感想・評価
公開日:2005年10月14日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画, 恋愛映画
監督:キャメロン・クロウ
出演:オーランド・ブルーム, キルスティン・ダンスト, スーザン・サランドン