うつせみという映画をご存じでしょうか。2004年公開の韓国の恋愛映画なんですが、この映画、とある特徴があって話題になりました。
その特徴とは、主人公が何もしゃべらないのです。ドラクエの主人公かよ!ってぐらい台詞がありません。
し・か・も、それだけじゃありません。
なんと、ヒロインまでもがほとんどしゃべらないのです!
それでいて、恋愛映画なのだからビックリです。
監督はキム・ギドク。この人は今回の映画の1年前の2003年に『春夏秋冬そして春』という作品で全米で韓国映画史上最大のヒットを飛ばした監督です。
そして今回の映画ではヴェネツィア国際映画祭で監督賞を受賞しました。
ということで、そんな映画『うつせみ』のレビューをしていくことにしましょう。
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うつせみについて
韓国の映画を久しぶりに観たのですが、こういう不思議な映画もあるんですね。
話としてはありがちなラブストーリー。
留守の家に忍び込んで生活をするという事を転々としている主人公。ある日忍び込んだ家には、まだ人がいてその人が女の人。それで恋に落ちるっていう感じなんですね。
しかし、この映画が面白いのはそこではありません。
なんと、映画の中で主人公が全くしゃべらないのです!
詳しい設定がわからないので、正しいかどうかは確かではありませんが、恐らく口がきけないというわけではないと思います。
普通にしゃべることが出来るはずなのだけれど、この映画のどのシーンにも主人公がしゃべっているシーンがないのです。
最初のほうは、家に忍び込むということで緊張感を出す為に言葉を発していないのだと思っていました。
それが開始から30分続きました。
そこら辺から「あれ?この主人公しゃべってなくね?」って思い始めて、1時間。
「あれ?マジで?なんか最後にしゃべらない理由とか語ってくれるのかな?」って思ったら、そんなことは起きずに映画終了。
えーーーーー!!!!(゚Д゚)
マジですよ。しゃべらない理由なんて明かさず、ただしゃべらないんです。
それだけなんです。ほとんど笑わないし、何考えているのかわからない行動ばかりする。
でも、何かが伝わってくる気がする。そんな気がする。
一方、ヒロインのほうはどうか。
ヒロインの方の人はしゃべるんです。
二言だけね!
「サランヘヨ」「ご飯お召し上がりになって」の二言だけ。
たった二言だけですが、この二言がこの映画のかなり重要なスパイスになっている。…はず。
この映画はなんとなく不思議で、途中から人間離れした忍者的能力を身に着ける…なんていうリアルなのかファンタジーなのかよくわからなくなりそうな設定もあります。
その時点でもうめちゃくちゃな感じがしちゃいそうなんですが、それでもよくまとまっているから楽しく観れちゃうのが不思議です。
主役級の人がほとんどしゃべらなくて、忍者で、恋愛映画なんですよ?
何このカオスな設定(笑)
それでも…。
映画『うつせみ』 – まとめ
観る価値があります。
最後の10分。うわーーーーー。ってなります。
こんな恋愛、実際自分の周りに起きたら怖っ!っていう感覚に陥ります。
まぁ、今までにあまり観たことがない感じの映画だったので、とりあえず面白いと思います。気が向いたら観てみてくださいませ。
なんか伝えたかったことがうまく言えなかった気がしますが、百聞は一見に如かずということで、観てもらえれば伝えたいことがわかってもらえると思う映画なのでした。
ではでは、『うつせみ』のレビューでした。
うつせみ - 感想・評価
うつせみ
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ストーリー - 65%
65%
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キャラクター - 60%
60%
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演出 - 80%
80%
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映像 - 50%
50%
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音楽 - 60%
60%
映画レビューまとめ
映画レビューこんなに言葉数が少ない映画ってあったっけ?主人公もヒロインもほとんどしゃべらないよ。なのに最後まで見れちゃう不思議な映画…